苦境のデパート

止まらない悪循環

売り上げ減少、不採算店舗の閉鎖、早期希望退職制度の採用….。今年だけでも百貨店に関する悪いニュースを相当聞いたように思う。日本百貨店協会 : プレスリリース 売上の2009年11月分のレポートによると, 売り上げは21ヶ月連続で前年同月比マイナス。翌月の売上見通しもネガティブな回答が目立つ。
それも仕方ないだろう。連日の不況の報道により消費者心理も冷え込み、賃金・ボーナスカットにより百貨店の売上も減少、そして百貨店もリストラ…。さらに少子高齢化で国内市場の拡大は見込めないが、だからと言って海外に積極展開する体力もないだろう。まさに出口の見えないトンネル。

デパート今昔物語

昔は「百貨店」という名前のように昔は何でもデパート、というイメージがあった。休日は電車に乗って家族でデパート、買い物をしたり、屋上で遊んだり、ちょっと贅沢なランチを食べてみたり…。イベントで出かける先というのもパッと浮かぶのは百貨店のイベント催しフロアだった。従業員も高給で、就職希望調査では上位の常連…。個人的主観に過ぎないが、少なくとも「デパートで働くの辞めたい人〜?」と聞いて予想以上に名乗りが上がる今の状況は想像もしていなかったのではないだろうか。

だがもはや時代は変わってしまった。この不振は不況のせいではないだろう。デパ地下は好きだけど、デパートで買い物する事は滅多に無いという人は相当増えたのではないだろうか。ボーナス商戦も家電量販店に取って代わられてしまった感がある。

これからの姿

大阪・梅田の阪急百貨店本店は今秋のリニューアルで地下だけでなく1階も食品売り場とした。厳密には和・洋菓子。先日行ってみたが、相当な混雑ぶり。行列も何カ所かできていた。向かいの阪神も食品を拡充するとのこと。この流れはおそらく続くだろう。

でも正直食品メインで基本的に駅前の良い立地かつ大きな建物、大勢の従業員を維持して行けるとは思わない…。

いろいろ長々と書きましたが、とりあえずボコボコ潰れるんじゃね?ってのが結論ということで。