クラブワールドカップ決勝
クラブワールドカップ決勝。FCバルセロナ vs エストゥディアンテス。
バルセロナは3トップにアンリ,メッシ、イブラヒモビッチを並べる本気モード。
立ち上がりはバルサがいつも通りキープ。ただいつもと違うのはあまり高い位置ではパス回しができていない。イニエスタ欠場の影響もあるだろうし、エストゥディアンテスが危険の芽を摘むようなディフェンスをしていたのもあると思う。バルサの3トップは存在を消されていた。そして生まれた先制点。ポゼッションは低くとも一発のいいクロスとそれに対する飛び込みが試合を動かした。
しかしペドロ、ヤヤ・トゥーレ、ジェフレンの投入は当たった。ジェフレンはスピード・テクニックをともに持つ選手という印象を持った。バルサの選手層は厚い。あまり有名でない選手も高い能力を持っている。グラルディオラ監督はその選手たちをうまく使う。監督自身も含め、カンテラ出身選手の多さも驚き。幼い頃から育てることでバルサ流に仕立て上げるというメリットもあるだろうが、その才能を見つけ出すセンスもすごい。
エストゥディアンテスに疲れが見え始めるが、バルサは逆に次第にいつもの形に近づいていく。サイドにボールを散らしながら、高い位置でパスを回せるように。イブラヒモビッチは焦っているのか調子が良くないように見えたが、後半終了間際ペドロが同点ゴールを決める。この時点でエストゥディアンテスは交代枠を既に使い切っているが、疲れのせいでバルサにバルサ本来のサッカーをさせてしまっている。ベロンは年のせいもあってか限界に達していた。しかし替えとなる選手もいないのだろう。
延長は完全にバルサのペース。エストゥディアンテスは完全に守りに入ってPK戦を狙う。しかし足もなかなか動かない状況でバルサの破壊力に耐えることは難し過ぎた。ダニエウアウベスの絶妙なクロスに抜け出してフリーとなったメッシが胸で合わせ逆転。このクラブワールドカップでメッシはここぞというときに決めている。バロンドールの面目躍如。結局これが決勝点となり2-1でバルサが勝利。クラブ世界一の称号を初めて手中にする。
エストゥディアンテスは勝利こそ逃したものの、マンチェスターUですら翻弄されたサッカーを後半途中までうまく封じ込めていた。クラブ世界一を決めるのにふさわしい面白い勝負だったと思う。
これでグアルディオラ監督体制で6冠。歴史的快挙。今シーズンもこの勢いが続くのか、どこかがこのチームを止めるのに名乗り出るか。